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仮想青年

雑多の男装が闊歩する
 暗い路地裏に黒馴染む
 胡散臭い砂塵で化粧う
 街は膠着状態だという

そう隣人と似た表情で
 凄む同族嫌悪の右側に
 威光の形が見当らない
 祖は英俊豪傑だという

芥に高説を垂れるより
 人を扇動すれば易いが
 内輪の戯れは心地良く
 見下すは真に心地良く