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算段

現実で息絶えたものが四次元的に蘇る
 他人の介入を許さぬ何か息衝いている
 虚無と名付ける人は遥か外縁にて連綿
 パンドラの箱、或は中心に眠る貴方を
 見下ろす私は天国の一片とも言えよう
 物理的に介入出来ぬ悲しさ濃霧の縒り
 晴らす意味なしと弛む蜘蛛の糸、燼し
 カサンドラ、或は流刑地で眠る貴方の
 見渡すその先深淵の一片とも言えよう
 然もあらばあれ、愛を語らおう、この
 入れ物が朽ちても尚、対話を続けよう
 遍くもの我らの外から中から繰り返し
 虚無と名付ける人の清か近傍から甘言
 パンドラの箱、或は無常に凭る貴方を
 見下ろす私は貴方の一片とも言えよう